人生の旅・・・「十牛図」を描く

 「十牛図」は中国の北宋時代に廓庵禅師によって作られた禅修行の手引き書です。禅の修行において、次第に深まりゆく心境の過程を、十の絵によって象徴的に描いています。絵のなかの登場者は、牛と牧人です。牛は見失った真の自己を、牧人は真の自己を探し求める自己を表しています。

十牛図義解  巻物

作品「十牛図義解」は、半切の料紙四枚をつなぎ、四時間かけて一気呵成に書き上げた巻物です。全長は8mあります。義解は横山紘一著「十牛図・自己発見の旅」(春秋社)を参考文献に引いています。とてもわかりやすく描かれていますので、興味のある方には、ご一読をお勧めします。